売掛金の回収ができなくて困っている
取引先と連絡が取れなくなったらどうする?
売掛金が支払われない、連絡しても連絡がつかない。
事業を行っていればこのような事態に遭遇することもあるかと思います。
ただ、売掛金を払ってもらえない、連絡がつかないからといって債権回収を諦めていたら会社の事業が成り立たなくなってしまいます。
もちろん、このような事態を予防する手段はいろいろとあります。
しかし、現に売掛金が支払われなかったり、連絡しても連絡がつかなかったりしたような状況に陥ってしまった場合には、回収不能を予防しなかったことを嘆いても状況は変わりません。
このような場合にこそ、ぎりぎりまで債権回収を試みる姿勢やノウハウが重要だと思います。
売掛金が支払われなかった場合、つまり取引先が延滞に陥った場合には、その取引先と頻繁に連絡を取り合って現在の収支の状況や返済の見込み等についてしっかりと聞き取り、現状の把握に務めることが重要です。
しかし、それでも取引先との連絡が取れなくなりどうしたらよいかわからなくなった場合にはどうすればよいでしょうか。
そのよう場合には、会社の登記事項証明書を確認して、役員の変更や本店所在地の移転など不自然な動きがないか、Webサイト上において事業の状況に変わりがないかなどを確認した上で、事務所等に行って状況を確認することも効果的です。
例えば、会社だと思って取引をしていた取引先が実際に登記事項証明を取得しようとしてみると当該会社名での登記が存在しなかったり、代表者だと思っていた者が役員でなかったりすることがありますので注意が必要です。
事務所等の現地に行った際には、看板が上がっているか、電気はついているか、自動車や従業員の出入りはあるかなどを確認することも重要でしょう。相手方の代表者や従業員がいる場合には事業の状況や支払いの見込みなどを問いただしても良いでしょう。その際は、態様がエスカレートしないよう、刑法を含む法に触れない形で行うことも肝要です。
支払能力に関しての情報収集も重要
取引先の支払遅延が生じそうになった場合には、債権回収を円滑に行うために、その取引先についての登記事項証明書の入手や本店所在地等の不動産登記事項証明書の入手などの基本情報を入手することは基本と言えます。
また、取引先と支払についての協議ができるような場合には、今後の支払いに関し見通しをつけるため、決算書や毎月の収支表などの資料を交付してもらうことも重要です。決算書を見れば、会社の財産状況が把握できたりしますし、決算書の勘定科目内訳書まで取得できれば、会社が保有する個々の財産の具体的な内容を把握できることもあります。そのため、信用不安にある取引先においてはできる限り決算書を取得しておきたいところがあります。
費用をかけて信用調査会社による調査書を入手することも有益です。信用調査会社からの調査書には、概ね、会社の概要、登記情報の概要、経営者に関する情報、仕入れや販売先についての情報、財務や収益関係の情報、決算書に関する情報などが記載されていることが多いです。
さらには、現地調査も有効になる場合が多いと言えます。
以上のとおり、債権回収においては様々な種類の情報が関係してきます。
つまり、債権回収においては取引先の情報の入手が非常に重要となり、情報が勝負の決め手となるといえるでしょう。取引先の情報がなければ、債権回収の見通しを立てることができず、方針の策定も困難になります。
債権回収に必要な情報は、取引先の協力が必要なものや取引先の協力がなくても債権者が入手できるもの等様々なものがあります。そのほかにも調査すべき事項はケースによって異なるという特徴がございますので、取引先の信用に不安が生じたような場合には、弁護士に相談し、対策を講じることをお勧めいたします。
当事務所の基本方針
債権回収においては、売掛金の未払いが生じてからの対応だけでなく、取引先の信用不安の兆候を早く掴んだり、取引先の資金繰りが苦しくなっても他の債権者に先立って回収する準備をしたりしておくことも重要です。
債権回収の準備、未払いの予防や安定経営に向けた企業体制の構築などをサポート致します。
取引先の資金繰りが危うくなってから適切に対応することはもちろんですが、未払いが生じにくい、信用不安の兆候を見抜ける仕組み、信用不安の兆候が出てからすぐに動ける仕組みを構築することも効果的だと思っています。
そのような企業体制を会社と一緒に作っていきたいと考えております。
債権回収でお困りのことがございましたら、ぜひ一度ご相談いただければ幸いです。
顧問契約のご案内
牧野太郎経営法律事務所は、企業が、売掛金の未払い問題を予防・解決し、より経営的にも成長していくことができるようなサポートをしていきたいと考えています。
債権回収以外にも、さまざまな法的問題、例えば労務問題等に適切に対応いたします。また、企業の発展に向けたさまざまなサポートを用意しております。
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